Excelの計算と電卓の数値が合わない問題
EXCELで計算した数字を電卓で叩いてみると、違った結果になることがありませんか?
たとえば下の表は、
・三科目平均 = 国語、数学、英語の平均
・ボーナス値 = ”三科目平均” ÷ 2
なのですが、ボーナス値の一部の数字が合っていません。
こうした表の数値を電卓で叩いてみてはじめてこうした間違いに
気がつくことがあります。
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/97d4d67c5a9c694b8039cc8c0f838940.jpg?resize=449%2C173&ssl=1)
このような”Excelの数値と電卓の数値が合わない問題”は多くの場合、関数を使うことによって解決できます。
なぜならこの問題は、小数点以下の処理がされていない時に起こるからです。
この記事では、小数点以下を整える関数を使って、”Excelと電卓が合わない問題”を解決する方法を紹介します。
【本記事でご紹介する関数】
- Round関数
- Rounddown関数(もしくはINT関数)
- RoundUp関数
端数を整えるテクニックを身につけると、ミスを防止することができたり、
電卓で検算する手間を省くことができます。
ぜひ身につけましょう。
まずはExcelの数値がどんな状態か確認する
セルの数値の小数点以下を表示する
まずはExcelの数値がどんな状態になっているのか、
小数点以下の数値を表示して確認します。
小数点以下の数字を見えるようにするには、
対象セルを選択した状態で下記画像のボタンを押します。
![Excel-小数点以下を表示するボタン](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/9bc34c2377a44dfb6a1c4a9158b145db.png?resize=171%2C86&ssl=1)
![Excel-小数点以下を表示するボタン](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/9bc34c2377a44dfb6a1c4a9158b145db.png?resize=171%2C86&ssl=1)
![Excel-小数点以下を表示するボタン](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/9bc34c2377a44dfb6a1c4a9158b145db.png?resize=171%2C86&ssl=1)
冒頭の表の例で小数点以下を表示するとこうなります。
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/df0389e90af5d9861b356a0f2ff19e1d.jpg?resize=515%2C171&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/df0389e90af5d9861b356a0f2ff19e1d.jpg?resize=515%2C171&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/df0389e90af5d9861b356a0f2ff19e1d.jpg?resize=515%2C171&ssl=1)
三科目平均とボーナス値について、
小数点以下の端数処理ができていないことが分かります。
数式の関数を確認する
次に、小数点以下の処理ができていないセルの数式を確認しましょう。
この表の例では、平均を算出するためにAVERAGE関数だけを入れています。
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/129b8d54043dd3de34d89c6a89a434b8-1.png?resize=201%2C144&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/129b8d54043dd3de34d89c6a89a434b8-1.png?resize=201%2C144&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/129b8d54043dd3de34d89c6a89a434b8-1.png?resize=201%2C144&ssl=1)
EXCELは端数を切らないと小数点以下まで延々と計算してしまうので、
この数式にROUND系関数を加えて小数点以下を切り捨てます。
ROUND系関数の入力
ROUND系関数を入力する
ROUND系関数は小数点以下の処理を指定する関数です。
切捨て、切上げ、四捨五入のほか、小数点第何位から処理するかも指定できます。
ROUND系関数は、AVERAGE関数を入れ子にするように入力します。
最後の数字は、小数点以下を何桁までいれるかの指定です。
(例は0で小数点以下なし)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/58a8e2b1629755043580160443f96a9b.png?resize=218%2C137&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/58a8e2b1629755043580160443f96a9b.png?resize=218%2C137&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/oggylife.com/wp-content/uploads/2018/10/58a8e2b1629755043580160443f96a9b.png?resize=218%2C137&ssl=1)
ROUND系関数のそれぞれの違い
ROUND系関数は3つありますが、処理内容が異なります。
数値の性質に応じて、使い分けましょう。
・ROUND ・・・四捨五入
・ROUNDDOWN ・・・切り捨て
・ROUNDUP ・・・切り上げ
INT関数との違い
ちなみに、小数点以下切り捨てを行う関数としては他にINT関数があります。
ROUNDDOWN関数とは以下のような違いがあります。
・ROUNDDOWN関数は切り捨ての範囲を小数点以下第何位~まで指定できる。
(INTは整数のみ)
・マイナスの数値を切り捨てる時の方向が違う。
(-1.5の場合、INTは-2、ROUNDDOWNは-1)
関数の選び方
どの関数を選ぶかは数値の性質に応じて使い分けますが、端数切り捨ての整数だけで良ければ、INT関数が1番シンプルで使いやすいです。
なお、請求書等に用いる数字の端数処理方法は、契約書や規程によって定められている場合があるので、要注意です。
セルの見出しに端数処理を明記する
ROUND系関数を入れてスッキリしたら、セルの見出しに
端数処理を行ったことを明記します。
他の人がExcelの数値を見た時に迷わないようにしましょう。
おわりに
Excelの数値と電卓の計算が合わない時にやることは次のとおりです。
・セルの端数処理がされているか確認する
・端数処理をする関数(ROUND、ROUNDDOWN、ROUNDUP、INT)を入力する
・見出しに端数処理を明記する
この方法で、多くの場合は解決できると思います。
EXCELも人が作るものなので、計算式の内容によっては間違った結果を出します。(したがって、EXCELの数値を電卓で二重チェックするのはムダとは言い切れません)
Excelと電卓の数値が合わないときは、端数に注目しましょう。