子育てのこと

子どもの自主性を伸ばす褒め方、叱り方 ~『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』より~

子どもの自主性を伸ばす褒め方、叱り方 ~『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』より~子育てのこと
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この記事のポイント!
  • 子どもの自主性を伸ばすには、経過を褒める(プロセスほめ)
  • 子どもを叱るときは、まず肯定の言葉をかける
  • 子どもの話を聞くときは、反復、要約、明確化を使う。

子どもを叱っても、それが本当に伝わっているのか、
自分の叱り方が本当に子どもにとって良いものなのか、悩んだことはないでしょうか。

叱った後になって、
「あぁいう言い方じゃなくても良かったんじゃないだろうか……」
「また子どもを泣かせてしまった……」
といったように、子どもをどのように叱るかというのは、親にとって非常に悩ましい問題です。

私自身も、3歳の子どもを叱りつけた結果、泣かせてしまって
気まずい夜を過ごしたことが何度もあります。

こうした経験から、「もっと本当に子どものためになる叱り方ができないだろうか」
考えていました。

先日、
『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした
オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』

という本を読んで内容を実践した所、以前よりも叱ることに対して子どもの反応が
前向きになり、良い雰囲気で子どもとコミュニケーションできるようになりました。

この本は、叱り方だけでなく、褒め方、子どもの話を聞く時の基本的な聞き方
(アクティブリスニング)についても書かれており、小手先のテクニックではなく、
子どもとのコミュニケーションそのものを良いものにする方法
が書かれている良い本です。

今回はこの本の内容をご紹介したいと思います。あなたの育児に少しでも役立てば幸いです!

大前提は、子どもを一人の個人として尊重すること

子どもを叱る、褒めるときの大前提ですが、それは「子どもを一人の個人として尊重するということ」です。親としての行動に言い換えれば、「子どもがどんな行動をしても、親としての愛情を変化させない」ということです。

「親としての愛情を変化させない」という点が大事で、例えば
「〇〇ができたからご褒美をあげる」
「〇〇できなかったから、おやすみの絵本は無し」といったように、
子どもの行動の結果によって、親としての行動を変化させてはならないということです。

これ、意外とやってしまっていませんか?

例えば、「食べ物で遊んで散らかしたから、もうご飯は無し!」だとか、
「良い子にしていたら〇〇を買ってあげる」とか。
誰でも何かしらやってしまったことがあるはずです。

こうした接し方は、「子どもが〇〇したなら、親も〇〇する」という、条件付きの付き合い方です。
もっといえば、子どもの行動を親がコントロールする接し方です。

親として大事なことは、子どもをコントロールすることではなく、
子ども自身が状況の変化に応じて行動できるように、自主性を伸ばすことにあります。

そのためには、子供と「無条件の接し方」をすることが大事です。
つまり、子どもの行動に関わらず、親としての行動を変えない。一貫性をもつ。

褒め方、叱り方を実践するときにも、このマインドが大切となります。

この考え方は、私の大好きな佐々木正美先生の本や、明橋大二先生の本でも繰り返し、伝えられていることですね。

読んだことがない方には、『3歳までのかわいがり子育て』や『子どもへのまなざし』『子育てハッピーアドバイス』を読むことをおすすめします。

子どもの自主性を伸ばす褒め方

結果ではなく、過程の工夫や努力を褒める

子どもを褒める時に大事なのは、子どもの行動の結果ではなく、
「行動の過程で子どもがとった工夫や努力を褒めること」です。

「賢い」とか「かわいい」といったことは能力をほめているのですが、この
「能力ほめ」は子どもの自主性をかえって損なうという研究結果があるそうです。

ついつい子どもに対しては「かわいい!」とか「〇〇できてすごいね!」と言ってしまいがちですが、
それは止めて、「〇〇できるように毎日頑張ったね!」といった言い方に変えると
子どもの自主性を伸ばせます。
お洋服を褒めるなら、「自分で選ぶことができたね!」といった感じです。

この「経過を褒める」というやり方ですが、具体的な行動を褒めなくてはいけないので、
子どもの行動をよく観察する必要があり、けっこう大変です。
(表面的に褒めていることは、子どもにもバレます)

具体的な行動が観察できないような場合もありますが、そうした場合は、
「一番頑張ったことは何だった?」といった、
「一番〇〇だったのは?」という質問を使ってそれを引き出すと良いです。

「このお洋服に書いてある動物の中で、一番何が好き?」とか、
「お洋服を着る時、一番どこが難しかった?」といった感じです。

具体的な過程を褒める事で、子どもの心の中にも、
「ちゃんと見てくれているんだな。聞いてくれているんだな」という気持ちが出てきます。

子どもの自主性を損なわない叱り方

まずは肯定の言葉をかける

子どもを叱る時のポイントですが、まずは肯定の言葉をかけること。
具体的には「〇〇しようとしたんだね」「〇〇したかったんだね」という感じです。

子どもを叱る場面ではついつい「ダメ!」とか「やめて!」と声をかけたくなりますが、
それはグッとこらえなけばなりません(これが一番むずかしい)

叱られる場面では、子ども自身も混乱していたり、「悪いことしちゃった」と感じていることが多いです。この状態でいきなり叱る理由を伝えても、子どもに受け入れてもらえません。

肯定の言葉をかけることによって、後々に伝える「してはいけない理由」が伝わりやすくなります。

I Messageを伝える

肯定の言葉をかけた後は、I Messageを伝えます
I Messageとは、「私は〇〇だと感じる」というように私~から始まるメッセージです。
I Messageを使うことによって、相手を批判することなく、自分の気持ちを伝えることができます

例えば、「時間通りに出発することができたら、パパは嬉しいな」といった感じです。
注意しなければいけないことは、「あなたが〇〇しないから、私はイライラする」というのは
You Messageであるということです。暗に相手の行動をコントロールしようとしています。

子どもを叱る場面であなたは~から始まるYou Messageを使ってしまうと、
どうしても批判になりがちです。
落ち着いて、I Messageを伝えましょう。

やってはいけない理由を伝える

I Messageを伝えたあとで、子どもにやってはいけない理由を必ず伝えます
理由もわからず叱られるのは非常に苦痛なことです。(これは大人も同じですね)

伝える理由は、いつどんな時でも変わらないルールであることがポイントです。
「道路に飛び出すと車がきて危ない」とか「テーブルの端っこに物を置くと落ちやすい」とか、
時と場所によって変わらないものにします。一貫性が高いと、子どもも理解しやすくなります。

叱り方のまとめ

叱り方の流れをまとめると、このようになります。

  1. 肯定の言葉をかける(〇〇しようとしたんだね)
  2. I Messageを伝える(〇〇すると、パパ/ママは嬉しい)
  3. やってはいけない理由を伝える(〇〇すると~する)

高いところにあるコップをとろうとするのを注意するなら、こんな感じでしょうか。

「自分で棚のコップを取ろうとしたんだね。〇〇ちゃんが準備しようとしてくれて、嬉しいよ。
でも、高い所のものを取ろうとすると、物が落ちてきて怪我をするかもしれないから、
高いところにあるものはパパに声をかけてね。
〇〇ちゃんが自分でコップを準備できるように、コップの置き場所を新しく作ろうか?」

最後は、「子どもと一緒に考える」という姿勢で話しかけることが大事ですね。

ちなみに本の中では、日常の様々な場面でどのような伝え方ができるのか、
具体的な例をたくさん載せてくれているので、非常に参考になります。

ちなみに、僕がこの本の中で特に気に入ってるのが、
子どもが買い物でダダをこねてしまう場合の対策です。

このような場合、上記のような叱り方で対応するのではなく、
「最初から買い物をリストを用意し、そのリストを埋めることを目標にする」のです。

こうすることで、子どもがダダをこねることを回避できます!

アクティブリスニング(傾聴)

本書を構成する3つ目の要素が「アクティブリスニング」です。

アクティブリスニングとは聞き方の姿勢であり、
「話し手に対して100%注意を向け、その人の話をそのまま無条件に聞き入れること」です。
子どもだけでなく、他人と良好な関係を築くときにはいつでも有効な姿勢です。

アクティブリスニングでは反復、明確化、要約の3つを使います。

  • 反復………相手の言ったことを、そのまま繰り返す
    (「〇〇ちゃんが嫌いなんだね」)
  • 明確化……相手の言ったことを、より具体的に言い換えます
    (「〇〇ちゃんが、おままごとの時にいつも〇〇を貸してくれないんだね」)
  • 要約………相手の言ったことをまとめる
    (「〇〇ちゃんとのおままごとが好きで、○○も使ってみたいんだね」)

私がこの本を読んでからアクティブリスニングを実践した所、
3歳半の子どもについては、日常的に「反復」が8割を占めています。

年齢が上がるにつれて、「明確化」や「要約」の割合が増えると思いますが、
基本的には「反復」を多用するというスタンスで良さそうです。

アクティブリスニングで重要なポイントは、相手の話に対して、
ジャッジしない、解決しようとしない、話をそらさないという点です。

子どもにとっては、「ちゃんと話を聞いてもらえている」という実感がもてる上に、
話を整理することができます。

「人に話を聞いてもらっていたら自然に解決していた」
という経験が誰しもあると思いますが、アクティブリスニングもそれと同じように、
話をした子ども自身が自分で気がついて解決できるようになるというメリットがあります。

子どもの自主性を伸ばすのに非常に有効なので、ぜひ取り入れてみてください。

終わりに

今回は、『モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした
オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』
から、
子どもの自主性を伸ばす褒め方、叱り方について書きました。

  • 子どもの自主性を伸ばすには、経過を褒める(プロセスほめ)
  • 子どもを叱るときは、まず肯定の言葉をかける。
  • 子どもの話を聞くときは、反復、要約、明確化を使う。

この本の褒め方、叱り方、アクティブリスニングを実践してから、
子どもが前よりも明るくなったように思います。相変わらず叱らなきゃいけないのは変わりませんが…(笑)

この記事を読んだあなたにも、ぜひ実践してもらいたいと思いますが、
「具体的な場面で、どのように声をかければ良いのかわからない」とか
「そうはいっても、うちの子はいつも言うことを聞かない」とか
「もう中学生だけど、効果あるかしら」
という疑問のある方もいると思います。そうした方は本を読むことをおすすめします。
具体例が豊富なので、きっと答えが見つかると思います!

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